
Side Stories: Architecture and LossSide Stories 建築と喪失
アバロス村野敦子 著 榮家志保 佐伯達也 寄稿
¥2600(税別)
失われ、転用され、侵食され、誰かの日常を受け止め続ける村野藤吾の建築を見つめ直す
本書は、八ヶ岳美術館で開催中のアバロス村野敦子写真展「Side Stories: 建築と喪失」をもとに、未展示写真を含む約84点の写真、作家自身によるテキスト、展示構成を担当した建築家・榮家志保、本書の編集・デザインを担当した佐伯達也によるテキストを加え、一冊の本として再構成した写真集です。
写真家・アバロス村野敦子は、阪神淡路大震災で倒壊した祖父・村野藤吾の自邸への追憶を起点に、それまで撮影してきた建築の写真群を、自身の「体験」のイメージとして見つめ直しています。ここに写されているのは、「記録」としての完成された建築の姿ではなく、失われ、転用され、侵食されゆく建築、そして今も誰かの日常を受け止め続ける建築の姿です。ここにおいて写真は、建築をただ記録するためのものではなく、そこに残された時間や記憶に触れ、対話するための手段として現れています。
[収録内容]
アバロス村野敦子「Side Stories: 建築と喪失」
Story 1: Sculpt
Story 2: 現存せず(建築の看取り)
Story 3: 祈り
Story 4: New Home / 新しい家
Story 5: 建築が語るもの
Story 6: Rest Pavilion
Story 7: The Balcony Scene
あとがき
榮家志保「展示構成について」
佐伯達也「建築はことばなく立つ」
村野藤吾作品年表など
[主な収録建築物]
村野藤吾自邸、世界平和記念聖堂、旧西宮トラピスチヌ修道院、みずほ銀行本店、大阪新歌舞伎座、奈良ドリームランド、阿倍野近鉄百貨店、中林邸/比燕荘、新ダイビル、ルーテル学院大学、カトリック宝塚教会、八ヶ岳美術館、旧千代田生命本社ビル、日生劇場、宇部市渡辺翁記念会館、旧箱根プリンスホテル、小山敬三美術館、箱根樹木園休憩所、グランドプリンスホテル新高輪 など
[展覧会ページ]
https://yatsubi.com/exhibition/article.php?post_id=4024
著者略歴
アバロス村野敦子 Atsuko Murano Abalos
兵庫県西宮市にあるトラピスチヌ修道院の修道女達の日々の暮らしを撮影した作品、仏・アルザス地方のコウノトリの空の巣を撮影した作品、東日本大震災で起きた津波で日本から流された漂流物を北米海岸で拾う米国人男性を撮影した作品、フォッサマグナという日本の地質をテーマにした作品、世界一の長さを競った英国と日本の吊り橋を撮影した作品があり、全て写真集にまとめ発表している。また祖父である建築家・村野藤吾の建築作品を継続的に撮影し、写真表現から建築を捉える試みをしている。2017年キャノンマーケティングジャパンSHINES 受賞。2016年仏・アルル写真祭ダミーブックアワード・ショートリスト等。https://www.abalos-murano.com/