FORGET ESSAYS叢書1今日ここにあって、明日消え去る─── 崇高の美学とタリア劇場
ディオゴ・セイシャス・ロペス 著 佐伯 達也 訳
「メランコリーと建築は<不在の空間>において一つとなり、そこで<事物が精神へ>変換された。」
十八世紀の美学において重要な位置を占めた崇高の概念は、現代の建築的実践においていかなる可能性を持ちうるのか。『メランコリーと建築 ─── アルド・ロッシ』の著者であるディオゴ・セイシャス・ロペスは、自身が設計したリスボンの「タリア劇場」を手がかりにこの問いに挑む。
一八六二年のある日、シャンデリアの幻想的な光に満ちた劇場が炎に包まれた。それから一五〇年間、当時のまま残された廃墟で、建築家は喪失の痕跡そのものを建築言語として昇華させる。暗闇と光が織りなす劇場空間に「未来の過去」という逆説的な時間が結晶化する。異なる構造的ニュアンス を持つホワイエ、舞台空間、パビリオンは互いに響き合い、作家性を超越する三位一体のダイアログを生み出す。永続への意志と消滅の予感という建築の本質的な矛盾。このあいだに、「あり得たかもしれないものの記憶」が呼び起こされる。
著者略歴
ディオゴ・セイシャス・ロペスDiogo Seixas Lopes
1972年リスボン生まれ。1996年にリスボン大学建築学科卒業。 映画制作や批評活動を行った後、2006年にBarbas Lopes Arquitectosを共同設立。 2013年にスイス連邦工科大学チューリッヒ校にて博士号取得。 カナダのカールトン大学、ポルトガルのコインブラ大学にて客員教授を務めた。 代表作に「タリア劇場」(2012)、「FPM41」(2018)などがある。 著書に『メランコリーと建築:アルド・ロッシ』(2023)など。
訳者略歴
佐伯 達也Tatsuya Saeki
1989年愛知生まれ。FORGET BOOKS主宰。 2018年に東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。 大学院在学中にルーヴェン大学シントルーカス・ブリュッセル校留学、Barbas Lopes Arquitectos(リスボン)勤務。 2024年までGensler and Associates(東京)勤務。2023年より東京都市大学非常勤講師。 共訳書として『メランコリーと建築:アルド・ロッシ』(2023)がある。
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